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定期接種化が検討されているワクチンについて
厚生労働省では、おもに以下のワクチンの定期接種化を検討し審議を進めています。この審議により予防接種法による定期接種となった場合には、公費負担による接種となりますが、現在は、任意接種になるので全額自己負担となります。接種を希望される場合は、かかりつけの医療機関にご相談ください。
「RSウイルスワクチン」について
RSウイルス感染症を予防するワクチンには、おもに60歳以上の方や妊婦を対象としたワクチンがあります。妊婦への接種では、28~36週に接種した場合に有効性がより高い傾向があるとされており、新生児及び乳児のRSウイルスを原因とする気管支炎や肺炎などの予防が期待できます。
費用は医療機関ごとに異なりますが、30,000円程度で接種回数は1回です。
「RSウイルス感染症」とは
RSウイルスの感染による急性の呼吸器感染症で、乳幼児に多い感染症です。何度も感染を繰り返しますが初回感染時には、より重症化しやすいといわれており、特に生後6か月以内に感染した場合には、気管支炎や肺炎など重症化することがあります。生後1歳までに50%以上が、2歳までにほぼ100%の乳幼児が少なくとも一度は感染するとされています。
感染経路は、咳やくしゃみなどによる飛まつ感染と、ウイルスの付着した手指や物などを介した接触感染といわれています。日常的に触れるものの消毒、流水・石鹸による手洗い、アルコール製剤による手指衛生を行うことが感染予防に有効とされています。
「おたふくかぜワクチン」について
おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)を予防するワクチンには、生後12か月以上を対象としたワクチンがあります。接種回数は2回で、1回目を1歳になったら早めに、2回目を小学校入学前の1年間に接種することが推奨されています。また、生ワクチンを使用するため、次の生ワクチン接種まで4週間以上の間隔をおく必要があります。
費用は医療機関ごとに異なりますが、1回あたり7,000円程度です。
「おたふくかぜ」とは
おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)は、ムンプスウイルスにより起こる感染症です。発熱、唾液を分泌する耳下腺(耳の前から下)などの腫れや痛みの症状が出ます。通常1週間から2週間程度で症状は治まることが多いですが、無菌性髄膜炎、脳炎、膵炎、難聴、精巣炎、卵巣炎などの合併症を引き起こすこともあります。
感染経路は、咳やくしゃみなどによる飛まつ感染と、ウイルスの付着した手指や物などを介した接触感染といわれています。
任意接種の健康被害について
予防接種法に基づかない任意接種により健康被害が生じた場合には、医薬品副作用被害救済制度の適用を受けることになります。詳しくは、下記をご確認ください。
独立行政法人医薬品医療機器総合機構ホームページ<外部リンク>