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大雨に対する農作物の技術対策について

印刷用ページを表示する更新日:2023年6月16日更新 <外部リンク>

大雨による農作物被害を防止するため、事前・事後対策の参考にして下さい。

なお、農作業及び農地・農業用施設の見回りは気象情報を十分に確認し、これらの状況が収まるまでは行わないなど、人命を最優先に行動するようお願いします。

1. ナシ

<事前対策>
排水条件の悪い園では滞水しないよう排水対策を実施する。
この時期は降ひょうも懸念されるため、多目的防災網をまだ展張していない園では、早急に展張し被害の発生を未然に防止する。
<事後対策>
(1)園の排水に心がけ、滞水した場合は速やかに排水を図る。
(2)薬剤散布
ア 葉や幼果が損傷している場合
防除暦を参考に、記載されている農薬の散布を可能な範囲で早めに実施する。
イ 枝や幹に被害がある場合
直ちに枝や幹の損傷部に保護剤等を塗布する。塗布が遅れると傷の回復が悪く、枯れ込みが多くなる。また、展葉も遅れる傾向があるので、塗布が遅れないようにする。被害面積が大きい場合は、被害程度の大きい園や「幸水」園を優先する(※折れた枝は切り返してから、塗布する)。
ウ 疫病対策
雨風によって疫病の感染が懸念されるので、被害後観察を丁寧に行い、発生が見られたら、直ちに罹病枝を切り取り園外に持ち出し、防除暦を参考に、記載されている殺菌剤を散布する。
(3)被害樹の管理
ア 下記の被害程度に応じて着果量を制限する。
・激甚園(残存している葉の損傷が70%以上、または、落葉30%以上)
 全幼果を摘み、樹勢回復に重点を置く。
・甚園(残存している葉の損傷が50~70%、または、落葉程度30%未満)
 被害程度に応じた着果量調節

a 落葉程度30%の場合、平年の40~60%の着果量にする。
b 落葉程度20%の場合、平年の60~70%の着果量にする。 
c 落葉程度10%の場合、平年の70~80%の着果量にする。
ただし、樹勢が低下している園では、被害程度に関わらず全幼果を摘む。
・中~軽程度の園(葉の損傷はあるが、落葉はほとんど認められない)
 樹勢に応じて、着果量を加減する。
イ 新梢管理は樹相を見ながら行う。中~軽程度の園は通常の管理とするが、被害の甚だしい園では当面、摘心、枝の切除等は行わず様子を見る。

2.施設共通

<事後対策>
○排水対策
(1)施設周辺に湛水しているほ場は、速やかに排水溝を掘り、排水に努める。
(2)ハウス内に雨水が流入した場合は、できるだけ速やかに排水し、水が引いた後に、ベッドを整形するとともに中耕する。
(3)ハウス内に雨水が流入する等により、内部が多湿になって病気が発生しやすくなるので、防除指針に従い殺菌剤を散布する。
また、根の活性が低下するなど薬害が発生しやすい状態にあるので気をつける。

3.野菜

<事後対策>
(1)野菜共通
○排水対策
ア 速やかにほ場の排水を図る。
イ 栽培中の作物には、防除指針に従い殺菌剤を散布し病気の予防に努める。根の活性が落ちるなど、薬害が発生しやすい状態にあるので気をつける。
ウ 栽培中の作物では、土壌の表面が乾いてきたら、追肥用化成などを用いて追肥を行い、軽く中耕を行うことにより、生育の回復を促す。
(2)すいか・メロン
果実や茎葉に損傷を受けた場合は、薬剤散布を行うとともに、薄めの液肥を葉面散布し、草勢の回復に努める。
(3)食用とうもろこし
被害が軽度のものについては、葉面散布の実施や速効性の肥料を施用して生育の維持・再生を図る。
(4)ねぎ類・にら
葉の傷口から病害の侵入・発生のおそれがあるので、薬剤の散布を行う。株が倒伏した場合は、天候とほ場の状態の回復を待って、丁寧に起こす。また、株養成期の畑は、追肥等の管理を適期に行う。収穫期にあるにら畑では、葉の損傷がひどく、出荷が困難な場合は早めに損傷葉を刈取り処分し、新たに葉の伸長を促す。

4.水稲

<事前対策>
過去に冠水があったほ場、特に黄化萎縮病が発生した事のあるほ場では排水対策を実施する。なお、雨や風が激しくなっている場合は大変危険なため、増水した排水路や河川には近づかない。
<事後対策>
降雨後にイネの冠水が見られた場合は速やかに排水を図る。

5.麦類

<事前対策>
小麦は間もなく収穫時期を迎えるため十分な排水対策を実施する。
<事後対策>
倒伏した麦が水につかると品質が低下するため速やかに排水を図る。被害がある場合は、程度別に収穫・調製するなど全体の品質低下を避ける。

6.落花生

<事前対策>
播種直後の畑では、十分な排水対策を実施する。
<事後対策>
播種直後の畑では、滞水した部分があると出芽不良となるため、溝を切る等して速やかに排水を図る。

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